編集
編集モディファイアは、他のデータやオブジェクトとの関係で変形・情報編集を行うのが特徴です。
特にUVやウェイトの自動化・補正・アニメーションにおいて活用されます。
- データ転送
他のオブジェクトから「UV座標」「頂点ウェイト」「法線情報」などを転送。
似た形状のリトポモデルにスカルプトのノーマルを転送したり、UVを複製したりできる。 - メッシュキャッシュ
アニメーション化したメッシュデータをメッシュに適用して再生し、メッシュを変形させる。
アプリケーション間の交換によく使用される。 - メッシュ連番キャッシュ
フレーム単位で変形しているメッシュを連番として読み込み。
流体・煙・群体アニメーションなどで使用。 - UV投影
カメラや別オブジェクトからスライド投影でUVマップを作成。 - UVワープ
スタート位置とエンド位置のオブジェクトを指定して、UVを変形させる。 - 頂点ウェイト編集
既存のウェイトに対して、追加・乗算・オフセットなどの処理を加えられる。 - 頂点ウエイト合成
2つの頂点グループを合成(加算・減算・乗算など)したいときに使用。 - 頂点ウエイト(近傍)
他オブジェクトとの距離に応じて自動でウェイトを割り振る。
生成
生成モディファイアは、モデリングの自動化や効率化、複雑な形状の構築、形状の調整などに使われます。
モデリング作業においてメインで使用するモディファイア群です。
※黄色マーカーのものは優先して覚えておくべき項目です。
- 配列
オブジェクトを複製して、指定の距離・方向に並べて配置。
X/Y/Z方向に複製可能。カーブに沿った配置も可能。 - ベベル
エッジやコーナーに斜めの面(面取り)を追加して角を滑らかに。
サブディビジョン前の滑らかな形状づくりに最適。 - ブーリアン
2つのメッシュを合成・差分・交差などの論理演算で結合。
ハードサーフェスモデリングや切り欠き加工に使用。 - ビルド
頂点やフェイスを順番に出現させて、モデルが組み立てられていくアニメーションを作成。
プレゼンテーションや説明動画に便利。 - デシメート
メッシュのポリゴン数を削減して軽量化。
形状を保ったまま低ポリ化したいときに使用。 - 辺分離
シャープなエッジでメッシュを分割し、スムーズシェーディングを調整。 - マスク
頂点グループやボーンなどでメッシュの一部を表示/非表示にする。 - ミラー
対称的にモデリングするためのミラーコピー。 - マルチレゾリューション
モデルに複数の細分化レベル(Subdivision Level)を持たせることができるモディファイア。
通常の「Subdivision Surface」と異なり、スカルプト情報が階層ごとに記録される。 - リメッシュ
メッシュを再構成し、均一なトポロジーに変換。
スカルプト前の準備や、不正な形状の修正に便利。 - スクリュー
プロファイルを回転&押し出して、らせん状の形状を作成。
花瓶のような回転対称形に最適。 - スキン
簡単に骨組みからメッシュを生成するツール。キャラクター原型や植物のような構造に有用。
ボーンのような構造体から瞬時に立体形状を作れる。 - ソリッド化
平面オブジェクトに厚みを加える。 - サブディビジョンサーフェス
面を細分化し、スムーズで丸みのある形状に。 - 三角面化
すべての面を三角形に変換。 - ボリュームのメッシュ化
ボリューム(煙や流体のようなデータ)からメッシュを生成。
3Dボクセル(体積データ)をもとに、サーフェスのあるメッシュモデルに変換するモディファイア。 - 溶接
近接している頂点を結合し、ジオメトリを整理。 - ワイヤーフレーム
面を削除し、エッジのみを線状に残したメッシュを生成。
変形
変形モディファイアは、メッシュの形状を曲げたり、ねじったり、押し出したりといった、形のゆがみや変形を加えるために使われます。
- アーマチュア
ボーン(骨)構造を使ってメッシュを変形させます。キャラクターのポーズやアニメーションに使われます。 - キャスト
メッシュを球形、立方体、円柱などに近づけるように変形します。ゆがみ表現や変形演出に便利です - カーブ
メッシュをカーブ(ベジェカーブなど)に沿って変形させます。チューブやロープのようなオブジェクトを曲げるのに最適です。 - ディスプレイス
テクスチャに基づいてメッシュを押し出したりへこませたりします。岩や地形などの自然な凹凸を表現できます。 - フック
特定の頂点を別のオブジェクト(Emptyなど)で引っ張って変形できます。部分的なアニメーションや調整に便利です。 - ラプラシアン変形
選択した頂点群の形状をなるべく保ちながら、周囲の変形に追従させるモディファイア。自然でスムーズな変形が可能。 - ラティス
「格子状のケージ(囲い)」を使って、中のメッシュを変形します。全体のプロポーション調整やゆがみ表現に最適。 - メッシュ変形
ラティスと似ていますが、自由なメッシュをケージとして使ってオブジェクト全体を変形させる高度な方法。 - シュリンクラップ
他のメッシュの表面に沿って変形させます。布を体に密着させたり、別の表面に吸着させる時に使われます。 - シンプル変形
メッシュ全体に「ツイスト(ねじり)」「ベンド(曲げ)」「ターパー(先細り)」「ストレッチ(引き伸ばし)」の基本的な変形を加えます。 - スムーズ
メッシュの形状を滑らかに整えます。頂点を周囲に馴染ませることで、尖った部分をなめらかに。 - スムーズ(補正)
アーマチュア変形などによって不自然になった部分を補正し、自然な形に整えるモディファイア。 - スムーズ(ラプラシアン)
より高度なスムージング手法。輪郭を維持しながら内部をなめらかにします。スカルプト後の後処理などにも。 - サーフェス変形
他のメッシュの表面の変形に、対象のメッシュが影響を受けるようにします。例えば、Tシャツを体の変形に追従させるような場合。 - ワープ
2つのオブジェクト間の位置関係を使って、メッシュ全体を変形させます。ワープ効果や湾曲、吸引のような表現に。 - 波
水面のような波形をメッシュにアニメーションとして適用します。一定の方向やランダム波も設定可能。
ノーマル
主にシェーディング(陰影)や表面の見た目を調整するために使用されます。
- 法線編集
オブジェクトの法線(面の向き)を強制的に調整するモディファイア。
指定したオブジェクトの位置を基準に、すべての法線を外向きや内向きに向けたり、特定の方向に統一したりできます。 - 重み付き法線
各面の面積や角度に応じて法線を調整し、硬質な見た目と滑らかな見た目を両立させるモディファイア。
面積の大きな面を優先して法線を寄せることで、角ばった部分も自然な見た目になります。 - 角度でスムーズ
こちらはモディファイアではなく、「オブジェクトデータプロパティ」>「ノーマル」パネル内の設定項目です。
一定の角度以下の面同士を自動でスムーズに接続し、それ以上の角度ではエッジをシャープに保つという仕組みです。
物理演算
シミュレーションを利用した動的な変形やエフェクトを視覚的・構造的に制御するために使用されます。
- クロス
オブジェクトを布のように変形・挙動させるモディファイア。 - コリジョン
他のシミュレーション(クロスや流体など)との接触を処理するモディファイア - ダイナミックペイント
オブジェクトを筆(Brush)またはキャンバス(Canvas)として使用し、他のオブジェクトと接触した際にペイントや変形を行うモディファイア。 - 爆発
パーティクルシステムと連動し、オブジェクトが破裂して飛び散るような表現を可能にするモディファイア。 - 流体
オブジェクトを流体としてシミュレーションするモディファイア - 海洋
広大な水面の波やうねりをリアルに再現するためのモディファイア。 - パーティクルインスタンス
別のオブジェクトのパーティクルシステムを参照して、オブジェクトを複製表示するモディファイア。 - パーティクルシステム
Blenderの粒子(パーティクル)を生成・制御するためのモディファイア。 - ソフトボディ
オブジェクトをゴムのような柔らかい変形挙動にするモディファイア。
ヘアー
ヘアーは、キャラクターデザインでの髪表現、毛皮・草・ファーなどの自然な表現、ブラシ、繊維状製品などへの応用に活用されるモディファイアです。
- 変形
ヘアーの形状をカール・束化・スムーズ化などで変形するノード群。 - 生成
ガイドからの補間、再サンプリング、削除など、ヘアーを生成・管理するノード。 - ガイド
ヘアーの太さ・傾き・法線など、見た目や方向性を制御するノード。 - ユーティリティ
ヘアーに関連する補助的な処理や属性操作を行うノード。 - 書込
カーブの属性やパラメータを直接指定して書き換えるノード。